2005年12月06日

女優の原ひさ子さん死去

 原節子ではない。原ひさ子。と言っても若い人はピンとこないかもしれない。長らく「おばあちゃん」役で脇を固めてきた女優さんだ。96歳。まさに見た目通りのおばあちゃんだったわけだが、1933年に舞台女優でデビューしているから芸歴70年余り。大往生と言っていいか。

 脇役をずっと務めて、特に寡黙で優しそうなおばあちゃんのイメージを繰り返し繰り返し演じてきた印象があるので、どの映画やテレビドラマに出てきたかという事より、どんなドラマでもおばあちゃんとしてそこにいたような気がする。主な出演映画リストをググってみたが、僕が印象に残っているのはたった二つ。

 市川崑「悪魔の手鞠唄」
 テレビドラマ「踊る大捜査線」

 「悪魔の…」をごらんになった方はああそうかと納得するだろう。まさに殺人の見立てとなる手鞠唄を思い出しては金田一の前で歌い出し、肝心の3番目の歌詞は思い出してくれないで周囲をやきもきさせる刀自を演じた。

 「踊る大捜査線」の方はテレビシリーズの最終回。最後の最後に現れる。織田裕二扮する青島刑事が現場の判断で動いた責任をとらされて巡査に降格された派出所で、あの御利益ありまくりの御守りをくれたおばあさんと再会を果たしてベンチで話し込むラストシーン。あのおばあちゃんこそ原ひさ子だった。青島が御守りに助けられて犯人を取り押さえた話をおっかなびっくりで聞くどこにでもいそうな人の良さそうなおばあさんが、まさにどこにでもいた原ひさ子さんのかかせない役どころだった。

 ご冥福をお祈りします。
posted by アスラン at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。