2005年06月03日

1999年6月26日(土) 「メッセージ・イン・ア・ボトル」「輝きの海」

 銀座マリオン別館の丸の内松竹が館名を丸の内プラゼールに変えた。
プラゼールとはどういう意味だろう。

 とにかくその記念第一作上映作品が「メッセージ・イン・ア・ボトル」(no.62)だ。

 同名の小説が170万部のベストセラーになった。「マディソン郡の橋」を超えたと謳っている通り、女性向け(特に中年の)の大甘なラブストーリーといっていい。

 海辺でひろった瓶の中の手紙。

 そこには一人の女性に対する切実で誠実な思いが綴られていた。その手紙に魅せられて新聞記者のロビン・ライト・ペンが作者を探し求めて、寡黙でぶっきらぼうな海の男ケビン・コスナーにたどりつく。


 「マディソン郡...」のように不倫ではないが、死に別れた妻に節を通す男の(おそらく今時めずらしい)純粋さゆえに、その男とヒロインが愛し合うようになるという一種の精神的な不倫が、アメリカ中の中流階級の女性たちのハートを射止めてしまったのだろう。

 僕はといえばケビンの父親役のポール・ニューマンの久々の姿にただただ感銘をうけていた。
まだまだ彼は老いぼれてはいない。願わくば「スクープ・悪意の不在」や「ノーバディ・フール」のような渋い演技を見せ続けてほしい。

 シネスイッチ銀座で「輝きの海」(no.61)を観る。

 原作が1901年にジョセフ・コンラッドによって書かれた「エイミイ・フォスター」。英国南西部・コーンウォール地方の海沿いの村が舞台である。

 閉鎖的な村では寡黙で自分の中に閉じこもるエイミーは周囲から疎まれている。両親さえもが愛情を持たない。そこへフランスからアメリカに向かう途中、難破した船の生き残りの青年が流れつき、二人は愛し合うようになる。

 孤独な二人であるがゆえに分かちがたいほどの愛情で結ばれたはずなのに、言葉が通じないために悲劇的な結末を迎える。

 美しい海。
それは厳しい海でもあり、厳しい生活が閉鎖的な村社会を作り出したとも言える。そこで生まれた束の間の純粋な愛の物語だからこそ美しい。

 原作があるからだろうが、二人を援助する足の不自由な富豪の娘や、それを心の底で慕っている老医師などの設定が描写不足なので不満が残る。主役のレイチェル・ワイズは、こんなオーソドックスな役もこなすとはちょっと驚いた。

カチンコ
プラゼールとはポルトガル語で「ようこそ」の意味だそうだ。
posted by アスラン at 03:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 大いなる遡行(1999年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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