2005年06月23日

1999年2月21日(日) 「ウェディング・シンガー」「レ・ミゼラブル」「りんご」

 みゆき座で「ウェディング・シンガー」(no.13)を観る。

 「世界中でアイ・ラブ・ユー」で愛嬌のある笑顔が印象的だったドリュー・バルモアが主役のラブコメディだ。

 「E.T.」で主人公の妹だった時の面影そのままに、決して美人ではないが愛らしい女性に成長した。とても麻薬とアルコールの日々を過ごした事があるとは信じられない。

 話はウェディングシンガーのアダム・サンドラーと知り合って愛し合い、互いの恋人と別れをつげて結婚するまでを描いている。なんてことない話だが85年という時代設定で、80年代の風俗が会話の端々に描き込まれるところが一工夫というところだ。

 バンド仲間がボーイ・ジョージそっくりのコスチュームで「君は完璧さ」を歌ったり、二人の友人がそれぞれマドンナやマイケル・ジャクソンを気取ったりする。そうかと思えばルービックキューブを何気なくやらせたり最近のジョン・トラボルタはパッとしないと言わせたりでサービス満点だ。

 日劇東宝で「レ・ミゼラブル」(no.12)を観る。

 あのビクトル・ユーゴーの長編小説をたった2時間13分の映画にしてしまうところが凄い。

 ビレ・アウグスト監督は「ペレ」で見せた重厚な演出と美しい映像をそつなく再現してみせた。そつなくと敢えて言うのは、「レ・ミゼラブル」を読んでなければやはりこの映画の展開を理解するのは難しいと思うからだ。

 銀食器を盗んだのに神父から許され改心するところがこの物語の発端であり、最後まで作品を貫くエピソードであるはずなのに、映画ではドラマティックな場面を作りそびれている。エンディングのジャベール警部とジャン・バルジャンとの精神の交流と、その後の警部の自殺という展開も分かりにくくなっている。

 シャンテ・シネ2で「りんご」(no.11)を観る。

 イランの18才の女性の初監督作品というのがまず驚かされる。ただし父親が映画監督で助監督をしていたというから、環境がなせる技とも言える。

 しかし内容でまたまた驚かされる。双子の12才の少女が父親に監禁されて生まれてから一度も家を出た事がないという実際の事件を取材して、本人たちをそのまま映画に登場させている。

 事件の内容を聞くと現代の残酷物語だが、映画では楽天的な語り口で描かれている。双子の少女は満足に口も聞けないし字も書けない。それでいて父親を愛していて世間の好奇の目にさらされても意に介さない。最後にはソーシャルワーカーにおもてで遊ぶように言われて、子供たちと遊ぶようになる。

 フィクションでありながら現実を映し出す演出は見事だ。
posted by アスラン at 00:50| Comment(4) | TrackBack(3) | 大いなる遡行(1999年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

「レ・ミゼラブル」は名作ですね。
実は原作は読んだことがないので
今度挑戦してみたくなりました。

娯楽主義に徹した映画にはない
重厚な雰囲気があって良かったです。
リーアムニーソンのファンなら必見ですね!
Posted by nobu at 2005年06月23日 12:26
nobuさん、こんにちは。

「レ・ミゼラブル」を読んだのは高校の時だったかな。もちろん小学生の時に「ああ無情!」は読んでたのであらすじは知っていたのだけど、あらためて新潮で全五巻だったかを読んだときの達成感はすごかったです。ぜひトライしてみてください。

リーアム・ニーソンはホント器用な人で、なんでもこなせそうな感じがするところが玄人好みです。
Posted by アスラン at 2005年06月25日 00:55
はじめまして。
リーアム・ニーソンキャンペーン中のmayuです。
トラバありがとうございました。

アスランさんは「ああ無情」読まれているのですね。それもオススメのようで…。
私もこの映画を見て、原作に興味シンシンですので、また読んでみようと思います。(^^)
Posted by mayu at 2005年06月26日 02:03
mayuさん、こんにちは。
「ああ無情」というと確かになんとも暗くなる題名ですが、小学校の図書室にあった本を読書の時間に読んでたぶんとっても感銘を受けた記憶があります。何しろ大昔のことですからどのくらいかは忘れましたけどね。
でも、後に原作を読み直してみたくなったところを見ると大変な感銘だったはずです。
どうぞ読んでみてくださいね。

今後もよろしく。
Posted by アスラン at 2005年06月26日 22:44
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「ウェディング・シンガー」
Excerpt: アダム・サンドラー、ドリュー・バリモア共演の98年のヒット作を、{/apples/}「50回目のファースト・キス」{/apples/}を観たばかりのラブコメ熱が冷めないうちに。 まず音楽が良い! ..
Weblog: 試写会帰りに。
Tracked: 2005-06-23 02:26

リーアム・ニーソンキャンペーン中につき、『レ・ミゼラブル』を鑑賞
Excerpt: 先日ここで日本のドラマ『イヴ』を視聴中と書きましたが、 これが結構よくって、着々と見ておりますmayuでございます♪ ストーリーやら設定にこれといった捻りのないこのドラマの何がいいって、三太@唐沢..
Weblog: メモメモ“ぺ”ったんこ????
Tracked: 2005-06-26 02:05

【エンタメ】ウェディングシンガーで、80年代とは何ぞや?を知るべし!
Excerpt: さてさて。たまーにやるエンタメ企画、今日取り上げる作品は1998年製作のラブコメ「ウェディング・シンガー」である。主演はヅラをかぶらせたら天下一品!であるコメディアンのアダム・サンドラーと、酒やら何や..
Weblog: キンパルオヤジのだらだらな日々
Tracked: 2005-07-05 23:12
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