2005年09月22日

1998年11月29日(日) 「ダークシティ」

 松竹セントラル1で「ダークシティ」(no.165)を観る。

 地下では先日観た「ダイヤルM」が上映されていて行列が出来ている。こちらはガラガラだが、どう考えてもこちらの方が面白い。派手さはないが映画としては一級品だ。

 主人公マードック(ルーファス・スェール)は、目を覚ますと記憶を失って名前さえ忘れていた。しかも連続娼婦殺人事件の容疑者として警察から追われてしまう。

 夜の闇の中をかすかな記憶の断片をたぐりよせて自らの無実を証明し記憶を取り戻そうと奔走する。しかし絶えず夜ばかりで昼の記憶が一切ないダーク・シティでは、世界そのものを自由に変える事ができる異邦人の力によって、人間の人生そのものがチューンされている事にマードックは気づいてしまう。

 深夜12:00になると一斉に地上の人間は眠りにおち、地下に住む異邦人たちの力によって街の姿がみるみる変わっていくシーンが圧巻だ。

 ビルがニョキニョキ生え出て小さなアパートが邸宅に変貌する。住人の労働者夫婦には、富豪の人生を配合した記憶が注射され、起き上がると二人の会話は使用人を搾取する話になっている。

 記憶を操作され次々に違う人生を割り当てられて実験台にされている事を知ってしまった恐怖。自分のかすかな記憶さえもが作り出されたもので、まわりの友人や妻、叔父なども昨夜までは他人だったのかもしれない。

 非常に斬新な映像と全く新しい恐怖。
 そして謎のままで終らせないラストの爽快感

 どれをとっても素晴らしい

カチンコ
 主役のルーファス・スェールは「マーサ・ミーツ・ボーイズ」の気取り屋を演じたり、ケネス・ブラナーの「ハムレット」の最後の最後で、ハムレットの国を滅ぼそうとする隣国の王子フォーティンブラを演じていた。
 他にマードックを追いかける刑事がウィリアム・ハート。職業に忠実たらんとする一方で真犯人は別にいるのではと深読みする演技が渋い。
 マードックのかつての恋人がジェニファー・コネリー。かつての初々しさはないが相変わらず美しい。ダークシティに翻弄される謎の女ぶりがいい。
 異邦人の手下に甘んじるマッドサイエンティストにキーファー・サザーランド。「24」で売れっ子になった今となっては消したい過去かもしれないくらいのマッドぶり。
posted by アスラン at 03:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 大いなる遡行(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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